このニュースを見た瞬間、正直かなり違和感がありました。
“推し活仲間4人が高級酒窃盗”
“ライブ直後に犯行”
もちろん事件を起こした本人たちが悪いのは大前提です。
ただ、だからといって「推し活」や「アイドルライブ後」といった情報をここまで強調する必要があるのかは疑問が残ります。
最近は“推し活”という言葉が一般化し、昔よりもアイドルオタクへのイメージは以前ほどネガティブなものではなくなってきました。
だからこそ、こうした報道によって一部の事件がアイドルオタク全体の印象として広がってしまうことに、違和感を感じた人も多いのではないでしょうか。
今回は、窃盗事件報道に“アイドルライブ後”と入れる必要性について考えてみます。
アイドルライブ後という情報は事件に必要なのか
仮にこの事件がオタク活動中の迷惑行為やトラブルであれば、“オタクの民度”や“界隈の問題”として報道されるのもある程度理解できます。
しかし今回の件は、報道を見る限りライブ会場でトラブルを起こしたわけでも、推し活そのものが事件の原因になったわけでもありません。
あくまで“推し活を通じて知り合った4人”が別の場所で窃盗をしたという話です。
それにも関わらず「アイドルライブ後」「推し活仲間」といった情報が強調されるのは、やはり違和感があります。
これがもし“スポーツ観戦帰り”や“音楽フェス帰り”だった場合、同じようにその界隈がここまで前面に押し出されていたのでしょうか。
そう考えると、今回の報道のされ方には疑問を感じざるを得ません。
“推し活仲間”という表現が与える印象
今回の報道では、“推し活仲間”というワードも印象的に使われていました。
たしかに事実関係のひとつなのかもしれませんが、こうした表現は単なる交友関係の説明以上に、“アイドルオタク”というワードをニュースを見た人に強く印象づける効果を持っています。
さらに、「本名を知らずニックネームで呼び合っていた」といった点まで取り上げられていましたが、ライブやイベントを通じて知り合った人同士がSNS名やハンドルネームで呼び合うのは、今や珍しいことではありません。
むしろその方が自然なのでは?とも思います。
それをあえて“特殊な関係性”のように扱うことで、必要以上にオタク文化を異質なものとして演出しているようにも感じます。
一部の行動で全体が見られてしまう危うさ
実際、今回の報道後にはSNS上で
「どのアイドルのライブだったのか」
「どこの会場での帰りだったのか」
といった特定の動きが広がっています。
また、純粋に推し活を楽しんでいるファンからも、
「こういうヤツらがアイドルオタクの品位を下げる」
「アイドル本人まで悪いイメージで見られてしまう」
といった声が上がっています。
さらにオタクではない一般層と見られる人々からは、
「やっぱりアイドルオタクはキチガイなの?」
「色々とダサすぎてアイドルオタク最高」
と言ったオタク全体を不安視する声も上がっています。
本来、問題を起こしたのはあくまで個人です。
それにもかかわらず、“推し活”というワードが付くことで、一部の行動が界隈全体の問題として受け取られてしまう状態は望ましくありません。
こうしたSNSでの反応を見る限り、今回の報道が少なからず事件以上の注目を広げているのは間違いないでしょう。
今回の事件には別の見方も出ている
一方で、今回の事件については“単純な窃盗事件”としてだけではない側面もある可能性があります。
主犯格の人物以外の3人は容疑を否認しています。
ここに違和感を覚えたXユーザーがいたようで
SNS上では、主犯格とみられる人物が界隈内で以前から問題視されていた存在だったことから、
「他の3人があえて一緒に犯行に及び、その人物を界隈から排除するために動いたのではないか」
といった考察も見られました。
実際、その人物については
「喧嘩をふっかけられた事がある」
「ライブの最前管理を理由に高圧的な態度を取っていた」
など、以前から良く思っていなかったという声も上がっています。
もちろん、こうした話はあくまでSNS上での推測に過ぎず真偽は不明です。
ただ、それほどまでに一部の“厄介ファン”がオタク内で問題視されていることの表れとも言えるでしょう。
メディアは“その先の影響”まで考えているのか
こうした報道を見るたびに感じるのは、メディア側が“その表現によって何が起こるのか”まで考えたうえで伝えているのか、という点です。
「推し活」「アイドルライブ後」といった情報を加えることで、事件とは無関係なファンやアイドル本人にまでネガティブな印象が付く可能性は十分にあります。
もちろん、事実を伝えること自体は報道の役割です。
しかし、その事実が事件の本質とどこまで関係しているのかを見極める姿勢も同じくらい重要ではないでしょうか。
少なくとも今回の報道については、“伝えるべき事実”よりも“目を引く要素”が優先されていたように感じました。
あくまでも予想の範囲内ですが、アイドル関連のキーワードが今回の報道になかったとしたらここまで大々的に話題となる事はなかったように思います。
一般の人々はただの窃盗事件であれば「若いのがまた事件を起こしたのか」程度の認識でとりわけ注目する事もなかったかもしれません。
それくらいオタク×犯罪というのは印象操作がしやすい組み合わせになってしまっている気がします。
その為、当事者としてオタク文化に触れている立場からすると、
こうした印象付けが無関係な人たちにまで影響を及ぼすことは見過ごせません。
この報道がきっかけで周りに自分がオタクだと悟られないようにしようとする人も出てくるかもしれませんし、自分の周りでオタクを発見したら犯罪予備軍扱いする人だって出てくるかもしれない。
しかし、僕の感じている違和感は日頃からアイドル文化に触れる事が多い僕だからこそ感じる違和感であって世間一般的にみたらそこまで考える必要があるのかと言われてしまうかもしれませんが、
報道のされ方次第で良くも悪くも関係のない人までも印象操作されてしまうという事があるという事実は今回のケースで理解していただけたのではないでしょうか。
報道のあり方について今一度考えさせられた事件でした。


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